
ザ・カスタムマシン2004 掲載記事
"直キャブボディ+TPS流用で実現したFIカスタム"
市販車で続々採用が増えつつある燃料噴射=フューエルインジェクション(FI)。ことレースにおいてはパワーアップが図られる(キャブに比べてビックボアにできる)というメリットがクローズアップされているが、市販車のそれは、排ガス問題、環境問題なども考え合わせた結果と言える。FIは、いわば時代の必然とも言える装備だ。
ならば、そんなFIをカスタムに積極的に採り入れ、楽しんでしまおう、というのが、このFZS改。この車両の凄いところは、スロットルボディ&インジェクターというような通常のFIではなく、TMR(-MJN)の直キャブボディを流用してインジェクターを組み込み、さらにそれをフルコン制御しているという点。ちょっと詳しい人が見れば、「FCR-iよりも先にTMR-iが出たのか?」と勘違いするような出来なのだ。
「TMR-MJNはXJR1300用40mmボディを使い、インジェクターは日産の追加用を流用しています。制御は点火系がノーマル、ECUがハルテックのF10で、セッティングはFIチューンで有名なセブンスナイトさんにも協力してもらっているんですよ」と、語るのは、ナップス港北店のスタッフであり、この車両のオーナーでもある原さん。キャブにはスロットルポジションセンサーも装備され、街乗りでのピックアップも上々。完成した03年8月からほぼ毎日通勤に使用しているそうだが、その間まったくトラブルは出ていないとこのことだ(もちろん排ガス規制もクリア)。
インジェクションのリセッティング、フルコンチューニングを積極的に手がけているというナップス港北店。このマシンは、そんな同店の、技術力を証明する、最大のデモンストレーション車両であると言えそうだ。


- 写真左:ベースは01年式。フォークは41mm正立→XJR1300用SOQI倒立、右マスターはPVM製20mmラジアルポンプに。カウル内左には空燃費計も追加。
- 写真右:ECUはハルテックF10(フルコン)をオリジナルマップでセッティング。


- 写真左:ホイールはライトコン製メッキでフロントがXJR1300用3.50-17(STD同寸)。ディスクとMOSキャリパーはFZS純正を使用。
- 写真右:リアホイールもライトコンメッキで、こちらはFZS1000用5.50-17(サイズ同)。RショックはウィルバースでEXはOVER製サウンドアジャスト。各部パーツがOVER取り扱い製品で統一されているのは、OVERのデモ車を原さんが購入したためだとか。

TMR-MJNは内部経路をすべて埋め、スロットルバルブとTPSのみを使用。サージタンクは軽自動車用、フューエルライン、ステーなどはアルミ削り出しワンオフ。インジェクター(吐出量240cc)はファンネル後部にレイアウトされ、スロットルをあおると燃料が噴射される様子がよく分かる。エンジン本体はノーマルだが、ラジエーターファンのみMUZZY製(アルマイトブルー)に変更している。
ナップス港北店
神奈川県横浜市都筑区長坂12-7
http://www.naps-jp.com
ザ・カスタムマシン2004
*引用元:立風書房 ロードライダー特別編集 ザ・カスタムマシン2004 「無限に広がるバイクカスタムの世界」より一部抜粋して掲載させて頂いております。
*当時の記載文をそのまま掲載してありますので、現在の仕様とは若干異なる場合があります。
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